タイル風呂からユニットバスにリフォームする場合の施工期間や施工手順の説明です

タイル風呂からユニットバスにリフォームする場合の施工期間や施工手順

タイル風呂とは、在来工法の浴室の壁や床にタイルを使用しているお風呂のことです。モルタルの上にタイルを張り込んでいます。ユニットバスが登場するまではこのタイル風呂が主流でした。

タイル風呂は自由なデザインが可能ですが、昔ながらのタイル風呂には断熱材が入っているわけではないので、冬場は浴室内が寒い、タイルの目地にゴミが溜まりやすい、カビが生えやすいなどのデメリットがあります。

また、タイルの劣化や破損・ひび割れが原因で水漏れしてしまい、浴室部分の土台が腐食したり、湿気がこもってシロアリの被害の原因となってしまう可能性もあります。

ユニットバスとは、浴室のサイズに合わせて工場で事前に生産された壁や床材・浴槽を現場で組み立てるお風呂のことです。出来上がったパーツを現地で組み立てるので、短い工期で施工可能です。

タイル風呂イラスト

タイル風呂からユニットバスにリフォームすることで、下記のようなメリットがあります。

  • 断熱性が優れている
  • ヒートショック対策にもなる
  • 防水性が優れている
  • 掃除がしやすい
  • カビが生えにくい
  • 工期が短い

ユニットバスは壁や床に断熱材が張り付けられていることが多く、お風呂が暖かくなりやすい構造になっています。 浴室暖房を使用するとさらに効果的で、入浴前に浴室を暖めておくことは、高齢者の3大事故のひとつであるヒートショックを防ぐために有効です。

また、ユニットバスはつなぎ目や段差が少ないため防水性に優れており水漏れの心配も少ないです。 水はけ性能も優れており、汚れが付きにくくカビも発生しにくいため掃除やメンテナンスがしやすいのが特徴です。

工場で事前に生産された壁や床材・浴槽を現場で組み立てる施工方法のため、比較的短い施工期間(4~5日)で完工します。

タイル風呂の構造

タイル風呂の基本的な構造は、「ラス板 → ラス網 → モルタル下地 → タイル」となっています。 ラス板の上にラス網を張り込み、その上にモルタル下地を施工してタイルを張り込んでいます。 ラス板とはモルタルを塗るための下地の板材で、ラス網はモルタルが剥がれて落ちてしまうのを防ぐための網状の下地材です。

タイル風呂構造

ユニットバスにリフォームする場合、既存のタイル風呂をどこまで解体するのか気になる・不安になるといった方も多いと思いますが、基本的にタイル風呂からユニットバスにリフォームする場合、タイル・モルタル・ラス網まで解体します。 つまりラス板だけ残してあとは解体してしまいます。

※既存の浴室のサイズが小さくユニットバスが入らない場合などの理由で、ラス板も解体する場合もあります。

タイル風呂からユニットバスリフォームの施工期間

「タイル風呂からユニットバスにリフォーム」する場合の施工期間は4~5日です。 浴室の広さや構造によって多少前後します。

タイル風呂を解体する必要があるため、施工期間中はお風呂を使用することはできません。近隣の銭湯を利用する・親戚や知人に借りるなど対策が必要です。

タイル風呂からユニットバスリフォームの施工手順

タイル風呂からユニットバスリフォームの施工手順です。基本的な流れは、「既存タイル風呂の解体 → 配管切り回し → 床土間打ち → ユニットバス組み立て → 仕上げ作業(配管・リモコン等の接続)」となります。

既存浴室の解体(1~2日)、床土間打ち(1日)、ユニットバス組み立て(1日)、仕上げ作業(1日)が目安の施工日数です。施工するには3~4人必要となります。DIYでは非常に困難な作業ですので、プロにお任せください。

作業員4人

ここから今回実際に施工した現場の写真を使用して、タイル風呂からユニットバスリフォーム工事の施工手順をご紹介します。

(1)既存のタイル風呂です。壁も床もタイルが使用されていました。まずは解体工事から進めていきます。

既存のタイル風呂

(2)まずは既存の浴室壁の解体をしていきます。ラス板を残してタイル・モルタル・ラス網の解体をしていきます。

壁タイルの解体

(3)天井材の浴室モルタルを剥がして解体していきます。

天井の解体

(4)浴室モルタル・下地板材をすべて剝がしていきます。

天井の解体・剥がし

(5)野縁(天井板などを張るための下地の角材)も電動のこぎりを使用してカットして取り外していきます。

天井の野縁の解体

(6)壁・天井すべての解体が完了した状態です。天井材はすべて解体・撤去、壁材はタイル・モルタル・ラス網を撤去してラス板のみが残っている状態です。

壁・天井解体完了

(7)壁材と天井材の解体で発生したガラを、ガラ袋に入れて撤去していきます。

ガラの撤去

(8)既存の浴槽を取り外して撤去していきます。処分するためあとでトラックに積んで産廃業者に運びます。

浴槽の撤去

(9)電動ハンマー(はつり機)を使用して、床のタイルを解体していきます。

床のハツリ作業

電動ハンマーは、電気で先端部分を振動させて打撃の力を与えることで、コンクリートを壊したり削ったりすることができる工具です。

今回はタイルの目地部分のコンクリートをハツって剥がしていくため、フラットチゼル(先端が広く平らになっているもの)を電動ハンマーの先端に使用して、床のタイルを剝がしていきます。

(10)全体的に床のタイルを解体していきます。

床のハツリ作業

(11)床材のハツリ作業が完了しました。ハツリ作業で発生したガラを、ガラ袋に入れて撤去していきます。

ハツリ作業で発生したガラ撤去

(12)既存の浴室入り口ドア枠を固定しているビスを外し、ドア枠を取り外していきます。

ドア枠の取り外し

(13)今回タイル風呂からユニットバスに変更するにあたり、既存の入口ドア床部分に隙間が生じてしまうため、埋めていきます。まずは合板・根太材を加工していきます。

合板の加工

(14)加工した根太材(床を張るための下地材)を取り付けていきます。

浴室入口部分に根太材の取り付け

(15)加工した合板を張り込んでいきます。これで後日ドア枠を取り付けて床にクッションフロアを張り込みます。

浴室入口部分に合板の張り込み

(16)入口のドアサイズが既存ドアの高さより高くなるため、浴室入口部分を、新しい浴室ドアにあわせて開口していきます。

入口部分開口

(17)開口完了です。これで新しいユニットバスの入口枠・ドアを取り付けることができます。

入口部分開口完了

(18)ここから2日目の作業開始です。給水・給湯配管の切り回し工事をしていきます。切り回し作業をするために、給水・給湯管のある箇所のラス板をカットしていきます。

給水・給湯管のある場所のラス板のカット

(19)既存の給水・給湯管の継手を取り外していきます。

既存給水・給湯間の継手取り外し

(20)新しい継手を取り付けていきます。

新しい継手の取り付け

(21)新しい継手に架橋ポリエチレン管を取り付けていきます。

架橋ポリ管の接続

(22)給水・給湯配管の切り回しの完了です。この配管がシャワーや蛇口に水やお湯を運んでくれます。土間打ち工事の邪魔にならないようにまとめて壁にとめておきます。

切り回し完了した給水・給湯配管

ラス板に描かれている赤丸部分に、ユニットバス組立後の給水・給湯管を接続する配管がきます。この部分に既存の給水・給湯管を接続するために切り回し工事を施工しています。 ユニットバス組立時に微調整できるように、この段階では長めに配管を残しています。

(23)続いて窓付近の工事です。既存の窓の位置が低いため、新しく設置するユニットバスに合わせて立ち上がり部分を組み立てていきます。

窓立ち上がり部の木枠組み立て

(24)窓の立ち上がり部分に合板を張り込んでいきます。

窓立ち上がり部に合板張り込み

(25)続いて浴室の床部分にコンクリートを打ち込みます。今回は浴室の高さが10センチ上がるので、高さを確認しながら作業をする必要があります。レーザー墨出し器で水平に基準線を出して作業を進めていきます。

レーザー墨出し器

(26)レーザー墨出し器は、レーザー光を照射し、水平・直角など基準となる線を出すことができる工具です。下の写真のように浴室全体に水平な基準線を出すことができます。

レーザー墨出し器の基準線

(27)事前に印をつけた合板を浴室の地面に合わせて、レーザー墨出し器の水平基準線でレベルを確認します。

レーザー墨だし器を印をつけた合板にあわせて高さの確認

この合板に付けた印はコンクリート打設前の高さと、コンクリート打設後の高さをそれぞれ印付けしています。

コンクリート打設前の地面に合わせてレーザー墨出し器でレベルを確認し、コンクリート打設した後もコンクリート面に合わせてレーザー墨出し器でレベルを確認します。

(28)カクハン機を使用してコンクリートを練りこんでいきます。

コンクリートの練りこみ

(29)練りこんだコンクリートを流し込んで、コテでならしていきます。

コンクリートをコテでならす

(30)ならしたコンクリート面に印をつけた合板をあわせて、コンクリート打設後のレベルを確認します。

コンクリート打設後の高さの確認

(31)レーザー墨出し器でレベルを確認しながら、浴室全体にコンクリートを打設していきます。

コンクリートの流し込み

(32)浴室全体にコンクリートを打ち込んでコテでならしていきます。

浴室に打ち込んだコンクリート全体をコテでならす

(33)浴室全体のならし作業完了です。2日目の作業はここで終了です。

浴室コンクリートならし完了

(34)ここから3日目です。3日目はユニットバスの組み立てです。浴槽・床・天井・壁のパーツを搬入していきます。

浴室の組み立て

(35)浴槽は保温加工されております。天井、壁、床も保温加工されているため、空間まるごとあたたかく、省エネにもつながりヒートショックも防ぐことが可能です。

浴室の組み立て

(36)ユニットバスの材料を組み立てていきます。

浴室の組み立て

(37)ユニットバスの組み立て完了です。

浴室の組み立て

(38)ここから4日目です。電気配線の接続や配管の接続をおこなっていきます。下の写真は浴室リモコン用の配線です。

ユニットバス壁から出ている浴室リモコンの配線

(39)浴室リモコンの電気配線を接続していきます。

浴室リモコンの配線接続

(40)水平器で水平を確認しながら、浴室リモコンを取り付けていきます。

浴室リモコンの取り付け

(41)浴室リモコンカバーを取り付けて、養生テープを張り込んでいきます。

浴室リモコン周辺に養生テープ張り込み

(42)浴室リモコンと壁の間に水が入らないように、リモコン周囲のコーキング処理をしていきます。

浴室リモコン周辺にコーキング打ち込み

(43)コーキング処理が完了したら、養生テープをはがします。

浴室リモコンのコーキング完了

(44)続いて追い焚き配管の接続をしていきます。追い炊き配管は下の写真のように、浴槽の下側に接続されている配管です。

浴槽下に接続されている追い焚き配管

追い焚き配管は名前の通り追い焚きする際にお湯が通る配管です。お湯を循環させるためペアホースになっています。 追い焚き時に浴槽内のお湯を給湯器に送り、給湯器で暖められたお湯が、もう一つの配管の通って浴槽内に送られます。

湯はりの際にもこの配管を通ってお湯が浴槽に送られます。

(45)ペアホース用の金具を使用して、既存の追い焚き配管と新しい追い焚き配管を接続していきます。

既存の追い炊き配管と新しい追い焚き配管をペアホース用の金具を使用して接続

(46)接続したらペアホース用バンドでホースと金具を固定します。

既存の追い炊き配管と新しい追い焚き配管をペアホース用バンドで固定

(47)固定したらキャンパステープを巻いていきます。

追い焚き配管にキャンパステープ巻き込み

(48)最後に追い焚き配管を通している壁の穴から虫などが入らないように、コーキングで塞ぎます。

追い焚き用ペアホースの壁の穴をコーキングで塞ぐ

(49)次に給水・給湯管を接続します。シャワーや蛇口に水やお湯を送る配管です。(18)~(22)で切りまわしておいた配管です。

浴槽したの給水・給湯管接続部分

(50)給水・給湯管には架橋ポリエチレン管を使用しているので、架橋ポリエチレン管用の継手を使用して接続していきます。

給水・給湯管の架橋ポリエチレン管接続

(51)給湯管の接続完了です。

給湯管の接続

(52)給水管も接続完了です。赤いほうが給湯管、お湯が通る配管です。青いほうが給水管、水が通る配管です。

給水・給湯管の接続完了

(53)配管接続が完了したら、浴槽エプロン(側面カバー)を取り付けます。

浴槽エプロンの取り付け

(54)浴槽エプロンの取り付け完了したら、カバーシートを取り外します。

浴槽エプロンの取り付け完了

(55)入口ドア枠を固定していきます。

入口ドア枠の固定

(56)最後に養生をすべて取り外して完成です。

浴室リフォーム完成

以上が「タイル風呂からユニットバスにリフォームする場合の施工期間や施工手順」となります。

従来のタイル風呂は、タイルの劣化や破損・ひび割れから水漏れして土台が腐食してしまうこともあります。冬場の冷え込みや目地部分の汚れ・カビの発生、タイル風呂からの水漏れでお悩みの場合は、ユニットバスへのリフォームをおすすめいたします。


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