新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は全世界で5億7000万人以上の感染が確認され、630万人以上が死亡している感染症です(世界の感染者数マップ)。
日本でも感染増加を防ぐために2020年4月7日から5月25日まで緊急事態宣言が発令されましたが、2021年も感染者数の拡大に歯止めがかからず、2021年1月8日から首都圏の1都3県を対象に緊急事態宣言が発令されています。
かぜの症状が続き37.5度以上の熱がある場合、体が重くだるい、息苦しいなどの症状がある場合は感染が疑われます。 一般家庭や事務所・店舗などで感染者が発生してしまうとクラスター(集団感染)の可能性が出てきますので、感染予防対策や消毒による対策が必要となります。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は「飛沫感染」「接触感染」による感染が主な原因とされています。
飛沫感染
咳やくしゃみ、つばなどの飛沫による感染です。マスクをすることで飛沫を押さえて他者への感染を防ぐと同時に、人が多く集まる学校や劇場・満員電車など、3密(密閉空間・密集場所・密接場面)を避ける必要があります。
接触感染
ウイルスが付いた手で口や鼻を触ることで感染します。手洗いや消毒液による手洗いでの予防が必要となりますが、日常生活で触れる部分(ドアノブや手すり、スイッチ、バスや電車のつり革など)にウイルスが付着していると、接触感染の原因となってしまいます。
「飛沫感染」「接触感染」を防ぐ対策として「手洗い」「消毒」「マスクの着用」が効果的とされています。
手洗い
手指に付着したウイルスを洗い流すために効果的な予防方法です。石鹸やハンドソープでの手洗いを頻繁に行うことで感染予防します。
消毒
感染者が手指で接触した箇所(ドアノブや手すり、スイッチ、バスや電車のつり革など)にウイルスが付着している可能性があります。ウイルスが付着した箇所に接触すると手指にウイルスが付着してしまいますので、定期的にアルコール等で消毒を行うことで感染を予防します。
マスクの着用
感染者の飛沫(咳やくしゃみ、つばなど)と一緒に放出されるウイルスを吸い込まないようにします。また、自身もウイルスを放出しないようにすることで、飛沫感染を予防する対策として効果的です。
このように「手洗い」「消毒」「マスクの着用」等の対策で「飛沫感染」「接触感染」を防ぐ必要がありますが、ウイルスは目に見えないため、徹底した対策をしても感染してしまうことがあります。感染した場合は感染者からさらに感染が拡がる二次感染を防ぐ必要があります。 また、感染の疑いがある人物が一定時間滞在した一般家庭・事務所・店舗などの空間も、二次感染の予防として消毒をする必要性が高くなります。
新型コロナウイルス予防・消毒工事の施工内容
当社で施工する新型コロナウイルス予防・消毒工事は、原則的に厚生労働省が提唱する「感染症法に基づく消毒・滅菌の手引」のガイドラインを仕様としています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が発生してしまった一般家庭・事務所・店舗等の空間を、「清掃消毒」「散布消毒」「空間除菌消毒」をすることで徹底的に消毒します。
感染者がいた場合
感染者がいた場合は、利用者全員退去後9日間空けてから作業開始することが理想的です。9日間空けることが無理な場合は最低でも2日間空けてからの作業であれば、ウイルスが存在していても既に不活化する可能性が高いです。
不活化する可能性は高いですが、念のため作業員は下記7種の防護具を着用して作業いたします。
- タイベック防護服
- 不織布ヘアキャップ
- ゴーグル
- n95マスク
- ニトリル手袋
- 長靴
- ビニールシューズカバー
上階奥から順に消毒作業を実施し、作業後の室内には入らないように作業を進めていきます。陽性者理容室がある場合は最終工程で消毒実施いたします。
作業終了後は機材等や全身をアルコール消毒剤で消毒し、装備等の使い捨てのものはゴミ袋に入れて再度消毒後密封します。紙ウエス等作業時のゴミは必ずゴミ袋に入れ密封して持ち帰り処分します。
利用者の健康影響に配慮し原則として24時間入室禁止とします。翌日に十分な換気実施の後に入室可能です。
感染者がいない場合
感染者がいない場合は、「通常作業着」「帽子」「マスク」「手袋」「室内履き」等で対応可能です。消毒内容・消毒箇所についてはご依頼主様・施設管理者と打ち合わせをいたします。
感染者がいない場合の消毒作業は、作業後2時間ほどで入室することが可能です。
新型コロナウイルス予防・消毒工事の作業時間
新型コロナウイルス予防・消毒工事の作業時間は2~3時間が目安となります。一般家庭・事務所・店舗などの施工場所や現場状況、作業内容によっては多少の前後はあります。
新型コロナウイルス予防・消毒工事の手順
新型コロナウイルス予防・消毒工事は「感染者がいた場合」と「感染者がいない場合」で作業員が着用する防護服や作業内容・作業範囲が異なります。
「感染者がいた場合」の消毒は全体を徹底的に消毒しますが、「感染者がいない場合」の消毒は施工範囲を施主様と相談してから決めます。また作業員は必要最低限の防護服で消毒作業を施工します。
感染者がいた場合の消毒工事手順
感染者がいた場合の新型コロナウイルス予防・消毒工事の交換手順の基本的な流れは「室内確認 → アルコール70%以上(または次亜塩素酸ナトリウム剤)による清拭消毒 → 次亜塩素酸ナトリウム剤の散布消毒 → ミスト機による空間除菌消毒」といった流れになります。
(1)室内の照明点灯、換気扇・エアコン動作停止及び窓閉鎖を確認してから、清拭作業を開始します。
(2)机や椅子を清拭作業していきます。清拭消毒は手指がよく触れる箇所(ドアノブ、スイッチ、電話機、パソコンキーボードなど)をウエスに薬剤を付けて拭くか、薬剤を吹き付けてから拭いて消毒作業をします。
(3)パソコンのキーボードやマウスなども、隅々まで清拭作業します。
(4)ドアノブは普段から接触する可能性が高い箇所です。清拭消毒をしてウイルスを除去していきます。
(5)手洗い場所付近や蛇口も清拭消毒をします。
(6)電気等のスイッチも普段接触する可能性が高い箇所ですので、清拭消毒をしていきます。
(7)続いて「次亜塩素酸ナトリウム剤の散布消毒」で消毒作業をしていきます。
(8)室内は床全域、浴槽内外、浴室の壁、洗面台、蛇口、キッチン、便器内外、便座等を散布消毒していきます。
(9)室内の階段も散布消毒します。
(10)全体的に「清拭消毒」「散布消毒」が完了したら、最後に「ミスト機による空間除菌消毒」を施工して、新型コロナウイルス予防・消毒工事の完了です。
感染者がいない場合の感染予防消毒工事の手順
感染者がいない場合は、新型コロナウイルスの「感染予防消毒」を施工します。基本的な流れは「室内確認 → アルコール70%以上(または次亜塩素酸ナトリウム剤)による清拭消毒 → 次亜塩素酸ナトリウム剤の散布消毒 → ミスト機による空間除菌消毒」といった流れになります。
感染予防消毒の範囲は、事前に施主様と打ち合わせをして決めます。例えば一戸建てであれば、全ての空間ではなく1Fだけ感染予防消毒をすることも可能です。
今回は弊社が実際に施工した、一戸建ての「1F(玄関・玄関ホール・トイレ・和室)+ 階段」の新型コロナウイルス感染予防消毒工事の手順をご紹介します。
(1)まずは普段手指がよく触れる箇所を、ウエスに薬剤を付けて清拭消毒していきます。下の写真は階段の手すり部の清拭作業です。
(2)キッチンの蛇口を清拭消毒をしていきます。
(3)キッチンのIHクッキングヒーターの手指がよく触れる箇所を清拭消毒していきます。
(4)キッチンの給湯器リモコンも清拭消毒していきます。
(5)冷蔵庫の手指がよく触れる箇所もすべて清拭消毒します。
(6)炊飯器等の日常生活で使用する家電もすべて清拭消毒していきます。
(7)食器棚や収納棚の取っ手部分も清拭消毒していきます。
(8)襖の取っ手部分を清拭消毒します。
(9)押入れ等の取っ手部分もすべて清拭消毒します。
(10)障子の手指がよく触れる箇所をすべて清拭消毒します。
(11)窓の取っ手・施錠部分も清拭消毒していきます。
(12)普段使用しているカギやキーホルダーも清拭消毒していきます。
(13)傘や杖の持ち手部分や、キャリーバッグの持ち手部分なども清拭消毒していきます。
(14)清拭消毒が完了したら、散布消毒をしていきます。一番奥の部屋から順に消毒していきますので、今回は和室から散布消毒をしていきます。
(15)続いてキッチン・トイレ・玄関ホールを散布消毒していきます。
(16)最後に玄関の散布消毒をしていきます。
(17)散布消毒が完了したら、最後はミスト機による空間除菌消毒を施工します。空間除菌消毒作業も一番奥の部屋から消毒していきますので、まずは和室の空間除菌消毒作業をしていきます。
(18)キッチンや玄関ホール・階段の空間除菌消毒をします。
(19)最後にトイレ・玄関の空間除菌消毒をして完了です。
まとめ
以上が「新型コロナウイルス予防・消毒工事の手順や方法・作業時間」です。現段階では確実な治療方法やワクチンが存在しない新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ですので、自分自身はもちろんですが大切な家族や友人・従業員を守るためには徹底した対策が必要となります。
当社の新型コロナウイルス予防・消毒工事は「清拭消毒」「散布消毒」「空間除菌消毒」の手順で徹底消毒を行いますので、「感染の予防としての消毒」「感染者が発生した空間の二次感染を防ぐための消毒」として、一般家庭・事務所・店舗で効果を発揮します。
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