2023年6月11日に、「太陽光パネル+蓄電池スマートスター3」を設置していただいた、東京都世田谷区のお客様より、設置後の電気代の明細書と過年度との比較データを送って頂いたので、ご紹介させていただきます。
こちらのお客様宅では結果として、「太陽光パネル+蓄電池スマートスター3」を設置することで月の電気料金「17,350円」の削減となりました。余剰電力の売電が開始されていない状態の削減額ですので、今後は月の電気料金額減額「17,350円」+「余剰電力売電額」となり、さらに経済的メリットが得られることになります。
なぜそこまで経済的メリットを得ることができたのか、実際に取付けた「太陽光パネル・蓄電池の詳細データ」「設置後の電気料金削減効果・メリット」「昼間と夜間の太陽光発電と蓄電池スマートスター3の働き」「電気料金削減額の計算」を詳しくみていきましょう。
今回は買取りでのご契約でしたが、太陽光パネル+蓄電池を初期費用0円で設置可能なリースプランもございます。 リースプランの詳細は家庭用蓄電池SmartStar月額利用サービス Beeフラットを参考にしてください。
設置した太陽光パネル・蓄電池
今回、東京都世田谷区のお客様宅に取り付けた製品はAI搭載の大容量家庭用蓄電池「スマートスター3(13.16kWh)」、パナソニック製の太陽光パネル「MP300α」28枚となります。 それぞれの製品仕様は下記の通りです。
仕様(蓄電池) | |
---|---|
メーカー | NFブロッサムテクノロジーズ |
製品名 | スマートスター3 |
種類 | リチウムイオン電池 |
品番 | LL5130HOS/5 |
定格容量 | 13.16kWh |
実効容量 | 11.84kWh |
出力 | 通常時:15kVA(負荷電流75Aまで) 非常時(停電):最大11.5kVA(太陽光発電システム容量や使用環境により異なります) |
使用周囲湿度 | -10℃~45℃(湿度によっては、充放電電流の制限が発生します) |
使用周囲湿度 | 20~85%(結露なきこと) |
設置場所 | 定置型・屋外 |
質量 | 約265kg(脚部含む) |
外形寸法 | 高1008×幅1182×奥392mm |
仕様(太陽光) | |
---|---|
メーカー | パナソニック |
製品名 | 太陽電池モジュール |
品番 | MP300α |
モジュール変換効率 | 20.1% |
公称最大出力 | 300W |
寸法 | 幅1,424×奥行1,048×高さ35mm |
重さ | 17kg |
実際の電気料金削減効果・メリット
今回のお客様宅の電気料金プランは、東京電力と東京ガスさんのおまとめプランである『ずっとも電気』をご利用されております。 ここで注目していただきたいのが、取付工事から約2ヶ月後の2023年度の9月分の電気購入量なのですが、
なんと、
85kWh
となります。下記が電気料金明細表です。
1か月間で僅か85kwh、ランニングで使っている電気代(基本料金を差し引いた電気代)は2,011円です。ちなみに一戸建ての世帯別の8月度電気使用量・電気料金は下記表の通り、479kWh、12,933円です。(※クールネット東京HP参照)
今回太陽光・蓄電池スマートスター3を取り付けたお客様宅の「1ヵ月の電気使用量85kwh」は、一戸建て世帯の電気使用量平均値476kwを大きく下回っていることが分かります。
また、お客様宅は以前から平均値よりも電気使用量が多いです(下図参照)。
これまでの電気使用量は「2021年度が599kWh」「2022年度が516kWh」となり、平均値は557.5kWhです。一戸建て世帯の電気使用量平均値476kwを81.5kWhほど上回っていました。
こちらの表全体の数値を表・グラフにまとめると下記の通りとなります。 お客様は毎月「電気使用量」「電気料金」の詳細なデータを記載しておられますので、電気使用量・電気料金の削減効果を具体的な数値で見ることができます。
2021年 | 2022年 | 2023年 | |
---|---|---|---|
1月 | 308kWh | 344kWh | 389kWh |
7,854円 | 10,120円 | 16,492円 | |
2月 | 560kWh | 474kWh | 523kWh |
13,785円 | 14,099円 | 22,650円 | |
3月 | 677kWh | 451kWh | 557kWh |
16,636円 | 13,999円 | 20,235円 | |
4月 | 463kWh | 374kWh | 455kWh |
11,601円 | 12,057円 | 15,959円 | |
5月 | 324kWh | 349kWh | 298kWh |
8,428円 | 11,423円 | 10,238円 | |
6月 | 269kWh | 256kWh | 253kWh |
7,473円 | 8,823円 | 8,080円 | |
7月 | 276kWh | 273kWh | 296kWh |
7,735円 | 9,396円 | 8,877円 | |
8月 | 288kWh | 408kWh | 104kWh |
8,088円 | 14,115円 | 3,713円 | |
9月 | 599kWh | 516kWh | 85kWh |
16,208円 | 18,279円 | 3,134円 | |
10月 | 593kWh | 470kWh | |
16,363円 | 17,328円 | ||
11月 | 277kWh | 344kWh | |
8,105円 | 13,302円 | ||
12月 | 296kWh | 317kWh | |
8,735円 | 12,869円 |
2021年、2022年の9月度を見ると、それぞれ599kwh、516kwhといずれも500kwh以上の電気を電力会社から購入していたにも係わらず、本年度2023年9月度は85kwhとなっております。約6分の1の電気使用量となりました。
なぜこれだけの電気使用量の削減が可能となったのでしょうか。 「太陽光パネル+蓄電池」を設置した場合、昼間と夜間ではそれぞれの働きが変わってきます。「昼間」「夜間」それぞれの働きを見てみましょう。
昼間の太陽光発電システムと蓄電池
昼間の太陽光発電システムと蓄電池が行うのは「自家消費」と「蓄電」です。発電した電気を自宅で使用することが「自家消費」、蓄電池に充電することが「蓄電」です。それぞれ確認していきましょう。(※余った電気は売電されます)
自家消費
まずは「自家消費」です。昼間に電気を使用した場合、太陽光発電システムが発電した電気を自家消費します。本来であれば電力会社から購入していた電気を、太陽光が発電した電気を使用してまかないます。そのため晴れていて太陽光が発電していれば、昼間に使用する電気はかからなくなります。(※電気使用量が発電量を上回らない場合)
蓄電
続いて「蓄電」です。昼間に電気を使用していない場合(又は発電した電気が余っている場合)、設置した太陽光発電システムが発電した電気を蓄電池に充電します。太陽光が発電した電気を貯めているので、蓄電池に電気を貯めるのに電気料金はかかりません。(※晴れて太陽光が発電している場合)
夜間の太陽光発電システムと蓄電池
夜間の太陽光発電システムと蓄電池が行うのは「放電」です。昼間に蓄電池に貯めておいた電気を使用します。
放電
「放電」は、昼間に蓄電池に貯めておいた電気を使用します。昼間に消費しきれない電気や使用していない時間帯の余剰電力を蓄電しています。本来であれば電力会社から購入していた電気を、昼間に発電して貯めておいた電気を使用してまかないます。蓄電した電気を使い切るまで、電力会社から電気を買う必要はありません。そのため夜間に使用する電気使用量を削減することが可能です。
- 昼間 → 太陽光が発電した電力を使用・蓄電(※余ったら売電)
- 夜間 → 蓄電池スマートスターに蓄電した電力を使用
こうすることで通常であれば電力会社から買っていた電気を、自家発電して自家消費することが可能となりますので、電力会社から電力を買う量は格段に減ることになります。
しかも電気料金は前月使用した電気使用量によって決定します。つまり9月度の電気料金はエアコンを頻繁に使用する8月中の電気使用量が主となります。
エアコンなどを頻繁に使うこの季節に、僅かに85kwhしか買わずに済んでいるのですから驚異的です。一昨年と比較すると電気使用量は500kwh減になっております。
「電気使用量が500kWh減った」と言われてもどのくらいの金額安くなったのか、なかなか分かりづらいと思いますので、実際に計算していきましょう。
電気使用量が500kWh減った場合の電気料金削減額
お客様がご契約されている「ずっとも電気1」で500kWhの電気を使った場合、どれだけ電気料金が掛かるのか、計算していきます。「ずっとも電気1」の料金体系は下記の様に使用量(kWh)に応じて変動します。(※2023年9月時の「ずっとも電気1」の料金プラン)
料金段階 | 使用量 | 単位 | 料金(税込) |
---|---|---|---|
第1段階料金 | 140kWhまで | 1kWh | 33.79円 |
第2段階料金 | 140kWhを超え350kWhまで | 〃 | 34.00円 |
第3段階料金 | 350kWhを超えたもの | 〃 | 36.53円 |
今回は500kWhの電気使用量ですので、第1段階・第2段階・第3段階それぞれの電気料金を計算して足していく必要があります。
- 第1段階 140×33.79=4,730.6円
- 第2段階 210(※350-140)×34.00=7,140円
- 第3段階 150(※500-350)×36.53=5,479.5円
以上から「4,730.6」+「7,140」+「5,479.5」=約17,350円となります。 (※燃料調整費、再エネ賦課金、激変緩和措置除く。2023年9月時の料金単価で算出)
太陽光+蓄電池スマートスター3を取り付けることで、電気料金が17,350円程安くなる計算となりました。
また、こちらのお客様宅では太陽光+蓄電池スマートスター3設置でご契約いただいておりますが、太陽光の売電が申請中でまだ始まっていませんでした。そのため蓄電池スマートスター3に蓄電しきれない電気を売電することができていない状態です。売電が始まれば余った電気を売ることで収支を得ることが可能となりますので、今回の計算よりもさらに経済効果が高まります。
今回、太陽光+蓄電池スマートスター3を取り付けることで、これだけの経済効果が得られる結果となりました。電気料金削減効果はもちろんですが、蓄電池スマートスター3は災害時や停電対策としても活躍します。停電時のスマートスター3の働きを見てみましょう。
蓄電池スマートスター3の災害・停電時の対策
蓄電池スマートスター3は13.16kWhの大容量で、一般家庭で使う約1.5日分の電気量をまかなうことが可能ですので、災害時に停電してしまった場合でも普段通りの生活が可能です。冷蔵庫やテレビ、IH調理器、エアコンを使用できます。(※使用状況によっては蓄電池の電気でカバーできない場合があります。)
出典:NFブロッサムテクノロジーズHP
また、スマートスター3は全負荷型の蓄電池となりますので、停電時に自動で停電モードに切り替わり、家中の電気が使用可能です。200V電気機器(エアコン・IHクッキングヒーター・エコキュートなど)にも対応しているので、オール電化の住宅でも安心して使用可能です。いざ停電になった時に蓄電残量が0%ということがないように、残量の設定もできます。
まとめ
今回のお客様宅がたまたま条件が良かったから結果が出たのではないか?と思う方もいらっしゃるかもしれません。もちろん設置できる太陽光パネルの枚数やお住まいの地域によって経済効果は異なります。弊社では実際に現在のお住まいに蓄電池スマートスター(または太陽光+スマートスター)を設置した場合のシミュレーションを作成することが可能です。
シミュレーションを作成することで、事前に下記の内容を把握することが可能です。(※電気代削減効果や収支などを保証するものではありません。)
- 月々の電気料金をどれだけ削減できるか
- メリットが出るのか
- リースした場合の月々の負担額はいくらか
- 自家消費できる電気の量
- 売電できる電気の量
- 月々の詳細なリース料金
もちろんシミュレーション作成は無料で対応しております。事前に電気料金削減額や負担額が分かれば、設置の計画も立てやすくなります。現在の電気料金プランや電気使用量が分かれば、実際にお客様宅に設置した場合のシミュレーション精度も高まります。
そのため蓄電池を検討する場合も、太陽光+蓄電池をご検討される場合もまずはシミュレーション作成が重要です。
シミュレーションを作成してみて、メリットがあれば前向きに設置を検討する。メリットを感じられない場合や、費用面で都合が合わない場合は、検討を改める。といった流れがおすすめです。シミュレーション作成後に資料を共有してZoomによる打合せや、資料をお持ちして現地でのご説明も無料で対応しております。
買取りまたは初期費用0円のリースプランで蓄電池設置を検討されている方も、太陽光+蓄電池の設置をご検討されている方も「まずはシミュレーション作成」をおすすめしております。ぜひお気軽にご相談ください。
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