露出配管とは配管がむき出しになっている配管のことをいいます。通常であれば地面の中や壁の中に入っている配管が露出されている状態の配管です。
配管は新築時には壁や天井の内部に収まるように施工されていますので、露出配管を見ることはあまりないかもしれませんが、 既存住宅の配管が、経年劣化や地震等の天災で水漏れした場合、配管が詰まってしまった場合などに、配管改修が必要となります。
その際に壁や天井の内部に再度収まるように施工することが困難で露出配管を施工する場合があります。 壁や天井の内部に再度収まるように施工する場合は、壁を解体したり床を解体したりと、コストが必要以上にかかることがあるからです。
また、水道管から水漏れしている際に、水道管がコンクリートの下に埋まっている場合も、コンクリートをはつる(解体する)必要があり、コスト面からも露出配管を新設する場合があります。
屋外露出配管のメリット・デメリット
コスト面で優れている露出配管ですが、メリットばかりではなくデメリットもあります。屋外露出配管のメリット・デメリットは下記の通りです。
屋外露出配管のメリット
屋外露出配管のメリットは施工期間の短縮、工事費用が安価、メンテナンスが容易等があげられます。
- 短期間で施工できる
- 工事費用が抑えられる
- メンテナンスが容易
短期間で施工できる
通常であれば、水漏れ・破損個所を壁の中の配管や土・コンクリートに埋まっている配管から探し出してから、壁やコンクリートを壊して配管を改修する必要があります。その後壊した箇所をもとに戻すために補修工事も必要です。
屋外露出配管であれば壁を壊す必要はありません。全体的に露出配管にする場合は水漏れや破損している箇所を特定する必要もないため、施工期間を短縮することが可能です。
コンクリートに配管が埋まっている場合でも、最低限の解体で施工することが可能です。
工事費用が抑えられる
水道配管は経年とともに老朽化します。そのためいつかは補修・交換工事が必要な時期がきます。 通常であれば壁やコンクリートの解体が必要な工事ですが、露出配管にすることで解体工事を最小限にすることができるため、工事費用を抑えることができます。
メンテナンスが容易
経年による老朽化や水漏れ・破損などのトラブル時に、配管が見える箇所にあるため、容易に原因箇所を特定することができます。
屋外露出配管のデメリット
屋外露出配管のデメリットは破損の可能性、紫外線や天候の影響、凍結等があげられます。
- 破損する可能性がある
- 紫外線や天候の影響をうける
- 寒冷地では凍結する可能性がある
破損する可能性がある
配管が屋外に露出しているため、台風や突風時の飛来物との接触で配管が破損してしまう可能性があります。車やバイク等での接触でも破損の可能性があります。
紫外線や天候の影響をうける
配管が屋外に露出しているため、紫外線や天候の影響をうけます。配管カバーを取り付けることで、配管が紫外線や天候の影響を直接うけることを防ぐことができます。
寒冷地では凍結する可能性がある
配管が屋外に露出しているため、寒冷地や冬季には配管が凍結してしまう可能性があります。保温材を巻いて配管カバーを取り付けることで防ぐことができます。
屋外露出配管工事の施工期間
屋外露出配管工事の施工期間は1日~2日です。施工範囲によって多少前後します。キッチン・トイレ・洗面台など、どの範囲の配管を施工するかで施工期間は変わります。
露出配管を新設する場合でも、止水栓(元栓)の部分がコンクリートで埋まっている場合は、配管を立ち上げるため、その部分だけコンクリートをはつる必要があります。
屋外露出配管工事の施工手順
屋外露出配管工事の施工手順です。基本的な流れは、「止水栓を閉める → 水道管の掘削作業 → 壁に新しい配管用の穴あけ → 新しい配管の接続 → 既存水道管の立ち上げ・接続 → 掘削した水道管を埋める」となります。
施工するには1~2人必要です。室内や床下の配管であれば、1人でも施工可能ですが、掘削作業やコンクリートのはつり作業があるため、2人で施工することが多いです。 また、屋外の露出配管工事は外の露出配管新設作業と、室内の配管接続作業が必要となります。施工中に水やお湯が使えなくなってしまうこともあるため、屋外露出配管工事はプロにお任せください。
今回は協和ハウスで実際に施工した屋外露出配管工事の写真を使用して、露出配管工事の施工手順をご紹介します。
既存の配管から漏水していて、水道メーターが勝手に回ってしまっている状態でした。 既存の配管は地面に埋まっている状態でしたので、お客様と施工面・費用面で話し合い、できる限り掘削をせずに、新しく屋外露出配管を新設する工事を施工することになりました。
屋外にある止水栓(元栓)付近の配管部分のみコンクリートをはつり、そこから配管を立ち上げて、新設した露出配管に接続しました。
(1)まずは止水栓(元栓)を閉めます。
(2)コンクリートカッターを使用して、コンクリートをはつる部分に切り込みを入れていきます。
(3)切り込みを入れた箇所のコンクリートをはつっていきます。
(4)止水栓(元栓)に繋がっている水道管が見えてきました。
(5)はつったコンクリートを清掃していきます。
(6)キッチン蛇口を取り外すため、キッチンの流し部分を養生します。
(7)ホールソーを使って、新しく配管を接続する部分に穴を開けてきます。
(8)ホールソーで開けた穴を、コアドリルを使って外壁まで貫通させます。
(9)既存の蛇口を一度取り外します。
(10)外壁までの長さを測って、少し長めに配管をカットします。
(11)キッチン部分の外壁に配管カバーを取り付けます。
(12)キッチンの蛇口部分に開けた穴から、外壁に水道管を出します。
(13)配管をカットしてL字継手を取り付けます。
(14)給水管・給湯管を接続していきます。
(15)L字継手と配管を接続して、給水管・給湯管を止水栓(元栓)の近くまで接続していきます。
(16)配管に保温材を巻いていきます。
(17)保温材を巻いたら配管カバーのフタをします。
(18)続いてトイレに新しい配管を接続するため、ホールソーとコアドリルを使って穴を開けます。
(19)配管を通してL字継手を接続していきます。
(20)配管をつなげて保温材を巻いたら、配管カバーを取り付けます。
(21)続いて洗面に新しい配管を接続するため、ホールソーとコアドリルを使って穴を開けていきます。
(22)配管をつなげていきます。
(23)配管接続して保温材、配管カバーを取り付けていきます。配管カバーから出ている配管にはキャンパステープを巻きつけます。
(24)配管をエコキュートに接続して、配管カバーを接続していきます。
(25)露出配管の部分の架橋ポリエチレン管を、止水栓(元栓)につなぐために配管を切り廻していきます。
(26)止水栓(元栓)に接続されている配管を立ち上げて接続していきます。
(27)最後にはつった部分に再度コンクリートを打設して完了です。
以上が「屋外露出配管工事の施工期間や施工手順」となります。配管からの水漏れ、配管の破損等のトラブル時にも、費用を抑えて配管を改修することができる施工方法になります。 配管の水漏れ・破損等のトラブルがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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