エコキュートの配管交換工事とは、すでに設置しているエコキュートの配管を新しい配管に交換する工事です。配管交換の目安は設置から10年前後です。エコキュート設置から10年ほど経過すると、エコキュート本体に故障や問題が無くても、配管から水漏れ等の問題が発生してしまう場合があります。
※エコキュート本体の故障や寿命・修理金額の詳細は「エコキュートの故障?寿命やエラー内容・修理金額・交換年数」を参考にしてください。
水漏れしている場合はもちろん配管交換をする必要がありますが、水漏れの他に経年劣化によって保温材が縮まるという問題もあります。保温材が縮まることで配管がむき出しになってしまうと、冬場に凍結増加の原因にもなりますので、配管の交換を検討する必要性が出てきてしまいます。
配管の交換といっても、「全ての配管を交換」する場合や「1箇所のみの配管を交換」する場合など様々です。エコキュートには基本的に下記の4箇所の配管が接続されています。(各メーカーによって違いはあります。)
- ヒートポンプ配管
- 給水配管
- 給湯配管
- 浴室配管
この中で水漏れが発生しやすい配管はヒートポンプ配管です。「ヒートポンプ配管」はエコキュートとヒートポンプユニットの間に接続されている2本の配管です。
エコキュートからヒートポンプユニットに水を送り、ヒートポンプユニットで造られたお湯をエコキュートに送ります。今回はこの「ヒートポンプ配管」を交換した際の手順を紹介します。交換に使用する配管は従来の「架橋ポリエチレン管」単体ではなく、三層管という配管を使用します。
※エコキュート本体の交換をご検討中の場合は「エコキュートの取り替え・交換工事の価格や手順」を参考にしてください。
三層管とは
「三層管」とは、名前の通り三層になっている配管のことです。以前は一層の配管である「架橋ポリエチレン管」単体が主にヒートポンプ配管として使用されていましたが、現在は「架橋ポリエチレン管」の上にさらに二層重なった「三層管」を使用しています。
下の写真は約10年間「ヒートポンプ配管」として使用した「架橋ポリエチレン管」単体の断面部分の写真です。保温材の中の配管は、層になっていないひとつの配管です。
配管を囲っている赤い部分は保温材です。この保温材は経年劣化してしまい、従来のサイズより縮まっている状態でした。
下の写真は「三層管」の断面部分の写真です。保温材の中の配管が三層になっているのが分かりますね。
この「三層管」の三層構造は下図のようになっています。
三層になることで従来の「架橋ポリエチレン管」単体と比べて、内層・外層ともに耐食性・耐塩素性・耐熱性に優れているほか、手曲げ加工が容易となります。曲げ形状を保持することも可能です。つまり「三層管」を曲げたらその角度で止まります。
任意の角度で止めることは可能ですが、曲げられる角度には限界があります。この限界の角度(配管が割れることなく曲げることが可能な曲げ半径)を最小曲げ半径といいます。
「三層管」は「架橋ポリエチレン管」単体と比べて、最小曲げ半径が小さいので、狭い場所や複雑な構造に設置する場合でも、配管をスッキリきれいに仕上げることが可能です。
エコキュート配管交換工事の作業時間
エコキュートの配管交換工事の作業時間は1~3時間が目安となります。現場状況や作業内容によっては多少の前後はあります。
エコキュートとヒートポンプユニット間の配管交換のみだと1時間前後で完了しますが、浴室やキッチンへの配管交換や、2階にあがっている配管の交換をする場合は2~3時間前後かかることがあります。
エコキュート配管交換工事の手順
エコキュート配管交換工事の手順ですが、基本的には下記のように、「ヒートポンプユニットの水抜き」→「既存の配管を取り外す」→「新しく取り替える配管を設置する」といった流れになります。
- ヒートポンプユニットの水抜き
- 既存の配管の取り外し
- 新しく取り替える配管の設置
下の写真は交換前のヒートポンプ配管です。約10年間使用されたヒートポンプ配管は経年劣化して、写真のように保温材が縮まり中の配管がむき出しになっています。
ヒートポンプユニットは基本的に外壁を背に取り付けますので、接続している配管はどうしてもL字になることが多いのです。L字の部分の保温材が縮まってずれてしまうと、縮まった分保温材がずれて中の配管がむき出しになってしまいます。
このむき出しになってしまった配管が、紫外線や雨風にさらされて傷んでしまい、水漏れが発生することがあります。エコキュート配管を10年前後交換していない場合は、一度チェックをしてみてください。
早速エコキュートの配管交換をしていきましょう。まずはヒートポンプユニットの水抜きをして、既存の配管を取り外していきます。
配管を取り外したら、新しい継手金具を取り付けてから、三層管を設置していきます。
2箇所とも三層管を設置すればヒートポンプ側の設置は完了です。
続いてエコキュート側の既存の配管を取り外していきます。
エコキュート側の2箇所にも三層管を設置して完了です。
ヒートポンプユニットの後ろを通して、エコキュートと接続しました。
まとめ
以上が「エコキュートの配管交換工事の手順」です。今回の作業時間は約1時間半。AM8:30から作業が始まり、工事完了はAM10:00頃でした。
エコキュートを取り付けて10年以上経過している方は、一度配管交換工事もご検討してみてはいかがでしょうか。
問い合わせフォームでご連絡はこちら
メールでご連絡はこちら
電話でご連絡はこちら
0120-166-766
関連ページ
- IHクッキングヒーターの交換・取り替え
- エコキュートの交換・取り替え
- エコキュートの寿命?故障やエラー内容・修理金額・交換年数
- エコキュートの配管交換(三層管)
- お風呂の自動湯はりが出ないときの原因・修理工事
- 屋外露出配管
- 瓦屋根からガルバリウム鋼板屋根に葺き替え
- 給水ポンプの交換
- シロアリ無料調査・消毒
- 太陽光発電システムと蓄電池
- タイル風呂からユニットバス
- タックダイン基礎補強・ひび割れ補修
- タフロンウッド・梁や柱の補強
- 家庭用蓄電池の特徴や作業時間・設置手順
- 床下調湿マット・調湿材・防湿シート工事の手順
- トイレの便器・タンク交換工事の施工期間や施工手順
- 庭に土間コンクリートを打設
- 布基礎からベタ基礎
- 屋根瓦の棟漆喰補修
- 屋根塗装の必要性・施工手順
- 床下の湿気・カビ被害に有効な対策工事
- 擁壁からの水漏れ修理・トラブル解消工事の施工期間や施工手順